人工知能が人間を支配するって心配する前に「文系の駆逐」を心配しよう

ここ1、2年で人工知能の話題が尽きず、最近ではよくテレビでもよく紹介されるようになりました。

うちの妻は、それを見るたびに「怖い」と言っています。曰く「いつか人工知能が人間を支配する日が必ず来る」だそうです。

ターミネーターやアイロボットみたいな映画が昔からあるので、そう思いたくなる気持ちはわからないわけではありませんが、今の人工知能レベルではそういった状況になるのはまだまだ先でしょうね。

少なくとも人間の指示をシャットダウンして人工知能独自で動くためには、超えなくてはならない技術的なハードルがあまりにも多いと思います。

昔から人間は未来を予測する際に、突飛すぎるところまで飛躍してしまう傾向があります。

昔の未来を描いた映画を見ると、空飛ぶ車やタイムスリップのようなものはよく目にしますが、スマートフォンどころかタッチパネルすら想像できていませんでした。1980年代くらいの映画だと空飛ぶ車がある一方で、まだ操作がボタン形式だったり固定電話やFAXがあったりと、このあたりに人間の想像の限界を感じてしまいます。

要は、人工知能の人間支配説もその程度の想像だと思っていた方がいいでしょう。

その辺の話は以前もブログで書いたことがあります。

久々にバック・トゥ・ザ・フューチャーを見ました。バック・トゥ・ザ・フューチャー (字幕版)posted with カエレバマイケル・J・フォックス NBC Universal 2013-11-26Amazon人間の未来に対する想...

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そんなことより仕事を奪われる心配をしよう

人工知能の人間支配を心配する一方で、職業の代替えをもっと心配したほうがいいと思うんです。

よく、人工知能によって人間は楽になり、コンピュータに仕事をまかせて人間は寝ていれば勝手に働いてくれる、なんて楽観的な意見を聞きますが、それはあくまで事業主だけの話であって、労働者は仕事を奪われるしかないんです。

AIが人の代わりに仕事してくれるのが成り立つのって経営者だけだと思うのだが
なんか人工知能(AI)が将来人の仕事を奪うって話があるのと同じくらい、人の代わりにAIが仕事してくれるみたいな話も聞きます。一方では仕事を奪...

最近では銀行が人工知能を導入して多くの人が整理されるという報道を目にしました。

こういったことは、今後もかなりの速度で進んでいくでしょう。

今はコストの問題だけで、人工知能を導入する初期投資がまだ膨大だという点と、実例が少なすぎて正確な効果がまだ見積もれないという点があるだけで、技術的には可能です。

実例が増えて、ある程度パッケージ化されれば、一気に代替えが加速すると思います。

まず駆逐されるのは文系が就く職業だと思う

で、最初に仕事を奪われるのは、いわゆる「文系が就く職業」です。

銀行が導入したように経理業務はまず最初に候補に挙がりますが、総務や購買関係、生産管理も人工知能にとって変わりやすい職業と言えます。

業務フローがある程度明確で、標準化しやすい業務は、人工知能にかかわらずコンピュータの得意とするところなので、置き換えしやすいという特徴があります。

一方で、理系が就く職業への代替えはまだまだ先かなと思います。

研究者や医者、エンジニアなどは、毎日が変化の連続でなので標準化がとても大変です。そんな業務は人工知能化しようとしても「ニューロンネット」がとても複雑になりすぎて、ソフト面でもハード面でも今あるリソースだけでは人工知能化は難しいでしょう。

よってこれからAI技術で何が起こるかというと「文系の駆逐」です。正確に言うと文系の人がつく職業に人工知能が取って代わるってことが、今後わりかし近い将来で起きることだと思います。

もちろん、文系という学問自体を否定するつもりはなく、大学での研究は必要なことだと思います。が、文系の学生が就くであろう職業はかなり危ういと思った方がいいです。

そうなれば、文系を志望する学生は減るので、大学の文系学部は立ち行かなくなる、という未来は覚悟しておいた方がいいんじゃないかなって思いますね。

僕の小学生の息子たちには理系へ進むことをアドバイスするつもりです。

みんな人工知能によって人が支配される未来を想像しがちなんですが、ただこれってもしかして一種の現実逃避なのかな?って思いました。

人間支配を想像してしまった方が、職業が失われることを想像するより気持ちが楽なのかもしれませんね…。無意識にそっちの方に気持ちが向いているだけかもしれません。

ただ、そんな人間支配なんていう世界はずっとずっと先でしょう。

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