従業員は家族と言ってしまうブラック経営者はかつての働き方にノスタルジーを感じているのだ

ワタミの元トップ渡辺美樹氏がかつての過労自殺した遺族の人に週休7日が幸せか?という言葉を発して大炎上してしまいました。

その後謝罪しているようですが、なぜこんなことを安易に口に出してしまうのでしょうか?

 自民党の渡辺美樹参院議員が13日の参院予算委員会の公聴会で、公述人として意見を述べた過労死遺族を前に「お話を聞いていると、週休7日が人間にとって幸せなのかと聞こえる」と発言、反発して発言の撤回を求めた遺族側に渡辺氏は16日、「傷つけることになり申し訳ありませんでした」と謝罪した。

たぶん、本人自身には悪意はないと思います。

仕事に対するスタンスというか、人生に中での仕事の割合がすごく大きくて、他人もきっとそうなんだろうという考えなのだと思います。

実は、僕自身、渡辺さんの気持ちがわからないでもないのです。程度の差こそあれ、基本的に仕事に対する考えは近いものを感じます。

恐らく僕の年齢以上の人は心の中では同意している人多いんじゃないかなって思っています。口に出さないだけで。

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20年前はすべてブラック企業だった

今から20年前の1990年代後半くらいまでは日本中の企業はほぼブラック企業と言って過言ではなかったです。その時期だけおかしかったのではなく、もっと以前から続いていた労働習慣です。

渡辺美樹さんは僕の10歳以上も上ですが、僕ら世代以上に働いていたんじゃないかと思います。

かく言う僕も月の残業時間は200時間弱やっていました。200時間越えている同僚もいましたね。ちなみに今の残業時間は月20時間もありません。かつての1/10以下です。

当時は夜10時が定時くらいの気持ちでそこからが残業タイムみたいな勢いでした。休みも3ヶ月に1回くらい。完全にブラック企業です。

ところが、不思議だったのが、その状況を誰も疑問に思わず当たり前のようにやっていたということ。当たり前だと思ったので特に思い悩まず誰も鬱にはなりませんでした。

もしかして、精神をやられた人がいたかもしれません。ただ今に比べれば少なかったと思います。少なくとも僕の周囲にはいなかったです。みんなそれが普通だと思っていたので精神を病むこともなかったのでしょう。

余談ですが、その頃流行った有名サイトで「パワートダイ」というテキストサイトがありました。このサイトはゲーム業界の労働環境を自虐的に描いたものですが、書いてあることが本当だとしたらもう犯罪レベルです。うる覚えですが、突然同僚がウルトラマンの歌を唄いながらオフィス中を駆け回りだした同僚がいた、というエピソードもあったような。

「俺たちもここまでにはなりたくないな」って上司と一緒に笑っていたことを思い出します。

ゲーム業界とまでいかないまでも、普通とされていた我々が勤めていた企業でも月200時間の残業。いま思うと正常ではなかったです。

ただ、先ほど書いたように多くの人が精神をやられなかったのは、渡辺美樹さんが言うような家族的な結束みたいなものがあったことは事実です。家族的なというより毎日文化祭をやっているような感覚と言った方が近いかも知れません。

みんなで何かを作り上げて成果が出たらみんなで喜んで、失敗したらみんなで悔しがって、毎日が文化祭みたいなノリです。

僕は当時新婚でしたが会社に遅くいることに何の罪悪感もなかったし、奥さん自身もそれが当たり前だと思っていたでしょう。

渡辺美樹さんはその頃のイメージから抜け出せていないのだろう

恐らく、渡辺さんはその頃の文化祭的なイメージから脱却できていないのだと思います。

仕事はヒイヒイ言いながらでも回りとの結束でそれを乗り越えるという家族的な文化祭的な雰囲気からいまだ抜け出せていないんだろうなと。

仕事は体力の限界まで。たまに早く帰れる時は会社の仲間との飲み会。それが最高に楽しい、みたいな。そんなかつての雰囲気が、今もまだ実現できると思っているのだと思います。

テレビなどで見る言動から察するにそうだろうなと。

多くのサラリーマンは2000年に目が覚めた

一方で、僕ら一般サラリーマンはある時期を境に突然目が覚めました。

それが2000年初頭。ITバブルが崩壊を境に「あれれ??」みたいな。

というのは、ITバブル崩壊とともにエレクトロニクス部門を中心に日本中の企業の売上が崖からまっ逆さまに落ちるように激減したのです。

僕らの仕事が激減し、ワークシェアリングという言葉も生まれました。帰休と言って平日が強制的に休日となり、その日の給料が7割くらいになるというやつです。

早く帰るようになったし、帰休もあるしで、自然と家庭と一緒に過ごす時間が増えました。

そうなると、いままで当たり前のように長時間残業してきたことも、おかしいと気づき始めたんですね。あれだけ残業したことも異常だし、そもそも残業代も月5時間くらいしか出なかったし、奥さんや子供と過ごす時間より会社の同僚との時間の方がはるかに長いなんて、さすがにおかしいぞってなったんですね。

そのあたりから、どうやって早く仕事を片付けて帰ろうかと考えにシフトしていきました。

今では月の残業が20時間未満。10時間程度で収まってしまうこともあります。

おそらく、渡辺美樹さんはまだ目が冷めていないんです。テレビなんかで姿を見てそう思います。

かつての文化差祭よ再び、と思っているのでしょう。

しかし、残念ながらもうそんな時代はやってこないし、やって来るべきではないのです。僕ら中年サラリーマンの多くが目を覚ましてしまったし、若い人は最初からその異常性に気付いているのですから。

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すまたすログ

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